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2026.02.24

金属3Dプリンター向けAMS規格の認証対応保守点検のご紹介

 当社では、通常の定期点検サービス以外にもEOS社およびAMCM社の金属3Dプリンターを対象とした航空宇宙・医療業界向けのAMS7003規格の保守点検サービスをご提供しています。

AMS(Aerospace Material Specifications / 航空宇宙材料)規格とは、米国に本拠を置くSAE International(Society of Automotive Engineers、自動車技術者協会)が発行する工業規格であり、 航空宇宙機器の分野で国際的に広く適用されている主要な規格です。そのなかでもAMS7003は、LPBF方式(Laser Powder Bed Fusion / 金属粉末床溶融結合法)の金属AM(Additive Manufacturing:積層造形)技術における、「造形プロセスそのもの」を管理・統制するための航空宇宙向け規格です。一言でいうと、「LPBF方式のプロセスを、再現可能で、監査に耐える形で運用するための “プロセス管理規格” 」となります。
AMS7003の目的は、「誰が、どの3Dプリンターで、いつ造形しても、同じ品質を再現できる状態を作ること」で、そのために次のような運用ルールを定めています。

• どのプロセス変数を管理すべきか
• それをどのように文書化し
• どのように変更管理し
• どのように記録・監査可能にするか


また具体的には以下のような内容を管理対象としています。

• レーザー特性   (例:出力、ビームスポットサイズ)
• スキャン条件   (例:スキャン速度、ハッチ間隔、レーザースキャンストラテジ)
• 粉末管理     (例:粉末ロット、特性、再利用ルール、供給、貯蔵、ハンドリング)
• 定期メンテナンス (例:メンテナンス手順、頻度)
業界によってはAMS規格の準拠が入札や発注の条件となっていることもあり、認証対応保守点検を導入することでお客様のビジネスチャンスが広がります。今回はAMS規格の保守点検の特徴をいくつかご紹介いたします。

1. プロセス条件の最適化および予知保全

点検で得られたデータは、プロセスの最適化やAI学習データとして再利用することが可能です。蓄積されたデータをもとに、造形プロファイルを調整することで、次の造形の品質を改善することができます。また蓄積されたデータを分析することで将来的に発生し得る故障を予測し、未然に防ぐことが可能です。

2. 品質トレーサビリティの確保、文書化の対応

AMS規格では、いつ、どのように点検・校正をしたかの記録が求められます。
適切な点検記録を残すことで、審査・監査の際に安心して対応できます。またAMS規格の保守点検ではデータを遡っての検証ができるため、問題の原因を迅速に特定し改善につなげることができます。

3. 規格・認証への対応

航空宇宙・医療分野などでは、製造プロセスの再現性と一貫性が求められます。
AMS規格 の点検データを使用することで「この条件で造形すれば毎回同じ品質である」ことを客観的に証明することができます。
またASTM F42 やISO/ASTM 52900 シリーズと連携しているため、AMS に沿った運用というのはグローバル標準に適合したAM 運用とも言えます。
以上のように、EOS・AMCMの金属3Dプリンターを活用して、さらに高品質なものづくりへ挑戦されるお客様のために、認証対応の保守点検サービスをご用意しております。航空宇宙・医療業界に限らず、3Dプリンターの再現性やプロセスの安定性に焦点を当てている点検内容になりますので、AMS規格の保守点検サービスにご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。

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