前回は、金属AM(金属3Dプリンター)で造形した金属試験片のメルトプールを観察するために試薬に浸漬する方法でエッチングを行いました。しかし金属の種類によってはこの方法ではエッチング処理が不完全に終わってしまい、メルトプールの観察ができない場合があります。 図1はアルミニウム-銅合金のA205(A20X)を試薬でエッチングしたものです。 この化学エッチングではメルトプールを可視化させることができませんでした。 (なんとなくメルトプールっぽいものが見えますが、観察は出来ません)
図2、3はエッチングの条件と試薬の調合を工夫し、顕微鏡で観察した様子です。 通常のエッチングでは見られなかったメルトプールを図2のように観察することができました。メルトプール観察は造形のパラメータ評価の一つの指標となるので、できるかぎり可視化できるよう、材料の種類ごとにエッチングの条件を研究しています。