前回ワイヤーカットの際、カバーを製作してパーツの落下を防止するという話をしました。しかしテストピース造形などの場合、細かいパーツが大量に配置されているので樹脂が変形しきれず保持が難しい場合が多いです。また種類や配置も様々で、その度にカバーを作るのも効率が悪く、1個ずつゴム等で保護するには膨大な時間がかかります。そこで、それほど形に影響されず使いまわしができる様なカバーを検討しました。
前回の写真1の落下防止カバーはパーツの形をそのまま治具に利用しているので保持の確実性は高いのですが、形や配置が変わると使えません。
このようなパーツの形に依存する保持の方法ではなく、緩くパーツを保持する方法を考えました。
写真2の樹脂プレートをベースにしてそれにスポンジシートを貼り付けた構造を製作しました。
使用の際は、写真3・4のようにカバーをマグネットフォークで均等に押し付けるようにします。
スポンジの緩衝によってパーツを上手く保持することができました。スポンジの厚みを調整すれば、もう少し高低差の大きいパーツでも保持が可能です。
ただし前回ご紹介した専用品のカバーのように確実にパーツを保持しているわけではないので、使い分けが必要です。