みなさま、こんにちは。nTop(旧nTopology)サポートの川浦です。
2024年7月から9月のアップデート内容をご紹介します。
メジャーアップデートがあった為しばらくは大きな更新がありませんでしたが、8月以降新しい機能が増えていきました。
高密度のラティス構造や肉厚の薄いモデルがきれいに表示されず悩んでいた方は是非Adaptive Resolutionをお試しください。
Version 5.1
バグ修正のみです。
Version 5.2
CADモデルの表示色はCADファイルで設定されているカラーがデフォルトになりました。
サーフェスも個別のカラーで表示されるようになっています。
Version 5.3
ブロックの追加
Mesh from Implicit Body 2 (Beta)
新しいロジックでインプリシットモデルをメッシュに変換する実験的ブロックになります。
今後にご期待ください。
ブロックの更新
Unit System
オプションで定義できる単位が追加されました。
このブロックはCAEデータのインポート、エクスポートの際に使用されます。

Version 5.4
ブロックの更新
以下のブロックがBeta版から正式実装になりました。
- Custom Unit Cell
- Warp Cell Map
- Graph from Mesh Faces
Version 5.5
分離を伴わない構造接触条件の実装
シミュレーションにおいて2つの構造の接触面の「滑り」を模擬できるようになりました。
従来のStructural Bonded Contactブロックは「接着」のみで、一方の構造変形がもう一方の構造を引っ張ったり押し込んだりする変形を伴いましたが、
新しいStructural Contactは一方の構造が変形する際、もう一方の構造との接触面を滑るように設定できます。
※接触面の法線方向へは変形しなくなりますのでご注意ください
(分離・剥離は起こりません)
Structural ContactブロックはFE ModelブロックのConnectors入力で使用し、Typeで接触の定義を切り替えます。(Bonded / No Separation)

以下のような荷重条件で静解析を行った場合の、BondedとNo Separationの違いを示します。

Bonded

No Separation

Version 5.6
適応性解像度 (β機能)
画面右下の解像度設定から”Adaptive [BETA]”を選択することでAdaptive Resolutionが有効になります。
この機能はモデル全体ではなく、画面の表示範囲でインプリシットモデルを正確にレンダリングし続けます。
よってカメラを動かす度に描画しなおす時間が発生しますが、Highest設定よりも高精度です。
また、Ctrl+Hで行うPrecision Renderよりも高速かつ複数のインプリシットモデルに対応しています。
この機能を活用するにはVRAM4GB以上のグラフィックカードを使用し、GPU Accelerationを有効にしていることが望ましいです。
詳細な情報はこちらをご確認ください。

ユーザーインターフェースの改善
- Shiftキーを押しながらクリックで複数のブロックをまとめて選択できるようになりました。
- 多数のブロックをコピー・削除したい場合に便利です。
- Tabキーで次段のブロックもしくは入力パラメータを選択できるようになりました。
- ブロックが入れ子になっている場合、その内側が選択される点がカーソルキーの動作と異なります。
- Shift+Tabで前段を選択します。
- Escキーでブロックの選択を解除することができるようになりました。
- 何もないところをクリックする必要がなくなります。
ブロックの更新
Quadrangulate Mesh (Version 1.1)
生成されるメッシュの品質が向上しています。
既存のワークフローからブロックをアップデートした場合、形状が若干変化する可能性がありますのでご注意ください。
主な更新内容は以上です。その他マイナーな更新やバグ修正が行われています。
より詳しい内容はnTopのヘルプをご確認ください。
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