前回に引き続き、今回は当社で実施している品質検査の一つ、硬度測定についてご紹介していきたいと思います。
硬度とは、金属材料の機械的性質の一つで、硬さを数値で確認することができます。
金属は熱処理を行うことによってその性質を変化させ、金属の硬さを向上させることができます。
当社では、金属3Dプリンターで造形した造形物の熱処理が正しく行うことができ、要求値が満たされていることを保証するために硬度測定を実施しています。また複数の金属粉末材料を取り扱っているため、2種類の硬度測定器を導入し、要求される金属の種類、硬さによって測定器を使い分けています。
画像は実際に使用している硬度測定器の一つです。
硬度測定に使用する試験片は、製品と同じ造形プレートに配置して同時に造形を行っており、
測定面を鏡面研磨してから測定します。
測定は硬度測定器の先端に取り付けられている圧子を、測定面に押し付けることで行われます。
その時の押し込みの深さと時間によって硬度が算出され、熱処理後の硬さを確認することができます。
このように同じ試験面上で5回測定を行って、その平均値を算出します。
その結果が、要求値の範囲内に収まっていれば検査合格となります。