みなさま、こんにちは。nTop(旧nTopology)サポートの川浦です。
2024年11月のアップデート内容をご紹介します。
大きなものとしては、表面リブ設計のための新しいブロック群がβ機能として追加されています。
これまでは通常のラティス設計を応用していたかと思いますが、CAD面の境界やメッシュサイズによるセルマップの制限を受けることなく、柔軟なリブ設計が可能となりました。
Version 5.10
リブデザイン機能の追加
ブロックリボンのタブにリブ設計のためのブロックを集約したRib Design [Beta]が追加されました。
このタブを有効にするにはメニューのSettings…>Generalから”Show Beta blocks”チェックボックスをオンにする必要があります。
ブロックの追加
- 2D Unit Cell (Beta)
プリセットのリブ用ユニットセルです。
立方体の底面のみにビームを配置したカスタムブロックで、データ構造としては通常のGraph Unit Cellとの違いはありません。
- Graph by Planar Projection (Beta)
インプリシットモデルの表面にリブのビームを投影します。
投影されるのはFrameのZ軸の正方向片側のみです。Reverseのチェックを入れると反対側になります。
円筒上面に投影した場合
円筒側面に投影した場合
- Graph by Cylindrical Projection (Beta)
インプリシットモデルの表面に円筒状にリブのビームを投影します。
FrameのXY平面に平行な面を除く全ての面に投影されます。
円筒の場合は側面全周に投影されます
半径の変化に追従するため、球形の場合は極点を除く全面に投影されます
- Graph by Swept Projection (Beta)
インプリシットモデル表面にカーブを中心とした曲線円筒状にリブのビームを投影します。
カーブの曲率には限度があり、大きすぎると崩れます。
カーブの曲率が大きすぎる場合
- Graph on CAD Face (Beta)
- Graph on Quad Mesh (Beta)
- Voronoi Surface Graph (Beta)
従来のラティス用ビーム作成ブロックを利用したカスタムブロックです。
- Ribs from Graph (Beta)
リブのビーム群に高さと太さを与えます。
押し出し方向はデフォルトではインプリシットモデルの表面法線ベクトルに従いますが、オプションのDirectionで修正も可能です。
また、Draft angleを与えると押し出し方向に向かって板厚を徐変にすることができます。
- Blend Intersections (Beta)
ラティスやリブの交差部分にブレンド半径を追加し、滑らかに繋ぎます。
ユーザーインターフェースの改善
- フィールド表示及び断面表示のメニューがポップアップではなくなり、右パネルにToolsタブとして統合されました。
従来通りショートカットで機能する他、ボタンで切り替えることも可能です。
- Surface Analysis表示機能の追加
特定の平面に対する角度を表示する機能です。
造形面に対するオーバーハングや射出成型モデルの抜き勾配が確認できます。
インプリシットモデルだけでなくCADモデルやメッシュモデルにも対応しています。
- プロパティデータの強調表示
ブロックのプロパティ内にある点や軸などのシンプルなパラメータは、マウスオーバーするだけでビューポートに表示されるようになりました。
表示されているモデルと重なっている場合はモデルを透過表示にしないと見えない場合があります。
リスト化されているデータの場合、最大表示可能数は10,000です。
Version 5.11
ブロックの追加
- Spring (Beta)
シミュレーションモデルにおいて2点間にばねを定義します。
ブロックの更新
フィールド最適化に関連する以下のブロックがβ版から正式実装になりました。
- Field Optimization
- Parametric FE Model
- Parametric Voronoi Component
- Parametric Shell Component
- Parametric Shell-Infill Component
- Parametric Lattice Component
主な更新内容は以上です。その他マイナーな更新やバグ修正が行われています。
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