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2025.03.03

展示会レポート:TCT Japan 2025 編

 前回はFormnext 2024に出展していたEOS社とAMCM社の展示内容のご紹介をいたしました。
今回は2025年1月29日(水)から31日(金)までの期間、東京ビックサイトにて開催されましたTCT Japan 2025 -3Dプリンティング & AM技術の総合展の様子をご紹介させていただきます。
TCT Japan 2025は開催規模的には出展社数が115社程と悲しいかな日本最大と言えFormnext 2024と比べると1/8程のスケール感と言う感じになってしまいます…。欧米に比べると日本のアディティブ・マニュファクチャリング(以下、AM)に対する盛り上がりはまだまだこれからと言う感じでしょうか。今回当社はEOS社、AMCM社と共同で、TCT Japan 2025では最大の6コマ(54㎡)と広い出展スペースを用い、デモパーツを中心に最新のAM技術を紹介しました。
TCT Japan 2025での当社ブース①
TCT Japan 2025で私たちがご来場者の皆様にまず見ていただきたかったのが日本のお客様のAM活用事例です。
今回は株式会社キャステック様、株式会社FUJI様、株式会社坂本技研様が実際にEOS機を使用し造形された部品を展示させていただきました。またメインのモニターでは同3社様のEOS機を導入された経緯やAMをどのように自社製品に活用されているかなどをご紹介する動画を流させていただき、多くのお客様の注目を集めました。動画内でお話しいただいております内容は、AM未導入のお客様には今後の参考になるかと思いますので、まだ動画をご覧になられていないお客様がおられましたら、是非この機会にご覧いただければと思います。
TCT Japan 2025での当社ブース②

株式会社キャステック様の事例
国内初導入の金属積層造形機 EOS M 300-4

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株式会社FUJI様の事例
3Dプリンター技術導入が生み出す新たなイノベーション

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株式会社坂本技研様の事例
流路部品の未来を拓くAM技術

 詳しい記事はこちらへ
また当社の3Dプリンター導入後のサポート体制にフォーカスした動画もTCT Japan 2025の期間中メインのモニターでご紹介させていただきました。日本国内で30年以上にわたり合計240台以上のEOS社製3Dプリンターをインストールし、今日までサポートを継続してきた実績と経験は競合他社と差別化できる当社の大きな強みの一つであると考えております。こちらの動画も是非一度ご覧ください。

産業用3Dプリンター導入後のサポート体制

 詳しい内容はこちらへ
今回のTCT Japan 2025では、海外のお客様がEOSの高い技術力を活用して造形されたデモパーツも多く展示させていただきました。
その中から特徴的なモノをいくつかご紹介させていただきたいと思います。
まずは表面品質に優れ、サポートを限界まで減らすことに成功したインペラー。
この部品の造形にはSmart Fusionと呼ばれるEOS金属3Dプリンターのレーザー出力をリアルタイムで最適化する技術が利用されています。Smart Fusionは局所的な熱の状態を測定し、アルゴリズムとOT(オプティカルトモグラフィー)データに基づいてレーザー出力を最適化し、各層ごとに部品の形状に応じた理想的なレーザー出力を実現します。この技術を利用することで、放熱のために必要なサポート構造を最小限に削減しています。またnLIGHTレーザーを利用することにより、造形後表面処理を全く行わない状態で表面粗さRa 5㎛と言う優れた数値を達成しています。
表面品質に優れ、サポートを限界まで減らすことに成功したインペラー
次に高い生産性を実現した重さ16.6kgのクーリングインサート。
EOS M 300-4とnLIGHTレーザーの組み合わせにより、造形ボリューム1kg/時間の高い生産性を実現しています。従来、EOS M 290(材料:IN718、積層厚:40㎛のパラメーターを使用)でこのパーツを造形した場合は155時間45分かかっていました。しかしnLIGHT搭載のEOS M 300-4(材料:IN718、積層厚:80㎛のパラメーターを使用)で造形することにより造形時間が15時間45分まで大幅に短縮されています。表面品質だけではなく、高い生産性も実現可能なnLIGHTレーザーには、多くのお客様が高い関心を寄せられていました。
高い生産性を実現した
重さ16.6kgのクーリングインサート
最後に次世代のエンジニアリングツールとも呼ばれているnTopで設計したデモパーツです。
nTopは従来のCADソフトなどでは困難であった複雑な形状の設計を容易に行うことができ、2019年のリリース以降、航空宇宙、自動車、医療、消費者製品など幅広い業界の皆様にご活用いただいています。今回はSLA(光造形)3Dプリンターで造形したキューブ状のデモパーツや、EOS M 290で造形したアルミ材AlSi10Mgの熱交換器とコールドプレート、FORMIGA P 110 Velocisで造形したポリアミド12材PA2200のカードホルダーといった、nTopで設計したジャイロイドやラティスなど複雑形状のデモパーツを展示させていただきました。これらのデモパーツを通し、どれ位複雑な形状が実際の部品として3Dプリンターで造形できるか多くのお客様に実際確かめていただき、nTopのポテンシャルの高さを認識いただきました。
nTopに関する詳しい内容はこちらへ
nTopで設計したデモパーツ
参考記事:nTopによるジャイロイドカードホルダーの設計事例【3Dプリンター向け設計ソフト】
参考記事:樹脂製カードホルダーの製作事例【EOS 樹脂3Dプリンター】
当社のブースへお立ち寄りいただいた皆様、誠にありがとうございました。
本展示会でご不明な点や詳しい説明が聞きたい等のご要望がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
次回もまた多くの皆様とお会いできることを楽しみにしております。

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